建設会社様からのご依頼です。100年前の古民家を取り壊した際に出てきた椅子を修復してほしいとのこと。座面は格子状に編んだ麻のような生地で、その上にのせて木枠に釘で打ち付けていました。昔の椅子職人は細かく丁寧な仕事をするなぁと感心しながら、どうやって補修(すでに補修ではなく修復かと)するかを考えていたら、ご依頼主の建設会社の社長さんが、「座面は革にしてほしい。うちに飾るから」とおっしゃったので、座面は革にしました。とはいえどう収めるかは悩みました。最終的に、なるべく現物構造の再現をしたくて、麻生地を格子状にして本革で再現した座面をしっかり肯定し、木部はきれいにコーティングして仕上げました。社長さんにも喜んで頂き、会社ショールームに飾るとおっしゃって頂きました。でも社長、座れるように耐久性も考えて再現したので、ぜひ座ってくださいね!